思考力攻略ガイド
3つの思考力別のコラムを読んで理解を深めて、思考力を使いこなそう!
まずは、自分の強みの思考力を選んで見てみよう!
批判的思考力について
もっと理解しよう!
シーンでわかる!批判的思考力
友人が見つけたWeb広告で


批判的思考力ってどう役立つの?

「批判」というと、「他人の意見を否定する」 「人のミスを指摘する」という印象があるなぁ。

いやいや、そうじゃないよ! 情報をうのみにせず、きちんとした理由や根拠を確認したり結論や主張に飛躍や矛盾がないかを確認したりして、よりよい判断につなげるのが批判的思考力なんだ。

批判的思考力って、ただの否定や非難じゃないんだね。
でも、それって普段の生活でどう使えるの?

例えば、SNSでは、読み手の考えに影響を与えようとして印象的なグラフや断定的な意見を載せた投稿を見かけることがあるよね。

確かに、「あれ、本当かな?」と思うような投稿を見たことがあるな。

それらはもしかしたら、一見正しそうであっても、実は巧みなうそや発信者の主張に有利な情報だけを抜き出した投稿かもしれない。
批判的思考力を発揮すると、誤った情報に基づく判断を回避したり、より確かな情報をもとに意思決定を行ったりすることができそうだね!

今の世の中は情報があふれているから、大切な力かもしれないな。

自分自身に対しても批判的思考力を使うことで、何か主張をするときも、自分の考えを客観的にとらえなおしたり適切な根拠とともに説得力の高い意見を伝えられたりするよ!

周りの情報を活用するときにも、自分の考えを深めるときにも役立つ思考力なんだね!
考え方のコツ
1「本当にそうなのか?」
例えば
日常生活で
- 調べ物をするとき
- 新聞や書籍、Webサイト、SNSなど様々な方法で情報を得ることができる。しかし、それらの情報のすべてが正しいとは限らない。「本当にそうなのか?」と一度立ち止まって、情報のでどころや、理由・根拠が正しいかを確認してみよう。
2「なぜ? どうして?」
例えば
学校生活で
- 活動の振り返りをするとき
- 部活動の試合で負けてしまったときや授業の発表で思うようにいかなかったとき、また、結果がよかったときも、「なぜこの結果になったのか?」と理由を分析して、次の挑戦に役立てよう!
協働的思考力について
もっと理解しよう!
シーンでわかる!協働的思考力
ある日、友人とのSNSで


協働的思考力ってどう役立つの?

「協働的思考力」って、気を遣うとか空気を読むっていうことなのかな?

もちろん周りに気を遣えることも大切だよね。だけど、協働的思考力とは、お互いの意見の同じ部分や違う部分を考えたり、相手の前提や価値観をとらえたりすることで、表面的な対立にとらわれずチームプレーを推進できる力なんだ!

そうなんだ。ただ気を遣うということじゃないんだね。
でも、それって普段の生活でどう使えるの?

例えば、グループワークや部活動のメンバーで話し合っているときに、自分とは意見の違う人と接することがあるよね。

確かに、相手が自分と違う意見を持っていて対立してしまったことがあるなあ。学校以外でも似たような経験があるよ。

そんなとき、意見の違いだけに着目すると、すれ違ったままで終わってしまうこともあるよね。もしくは対立を避けようとしてだれかが無理や我慢をしてしまうかもしれない。
協働的思考力を発揮すると、お互いの発言の背景にある前提や価値観を踏まえて、感情的な対立や誤解を生むことなく有意義な話し合いができたり、チームメンバーの力を最大限に生かして目標を達成できたりするよ!

チームで何かに取り組むときに必要な力なんだね。友だちや家族と話すときにも役立ちそうだな!

そうだね。もちろん、自分の意見を伝えることも大切だよ! ほかの人との共通点や相違点を生かしつつ、自分の考えも伝えながら話し合いを発展させていくことで、全員が納得できるよりよい問題解決になるね。
考え方のコツ
1「『共通点』と『相違点』は何か?」
例えば
学校生活で
- 話し合いをするとき
- グループワークや部活動の話し合いで意見が分かれたとき、出てきた意見について、それぞれの「同じところ」や「違うところ」はどこかを整理してみよう。 お互いが歩み寄るきっかけになるよ。
2「考えの背景にあるものは?」
例えば
学校生活で
- 意見が対立したとき
- それぞれの人が多様な考えを持っていることを意識しよう。そして、どうして相手がそのような意見を持っているのか、相手の意見の背景にある考え方は何かを考えてみよう。
創造的思考力について
もっと理解しよう!
シーンでわかる!創造的思考力
部屋の片付けの場面で


創造的思考力ってどう役立つの?

「創造的思考力」って、発明家みたいな天才が持っている力のように思えるんだけど…。

ゼロから何かを生み出すことだけが「創造」ではないんだよ! 今までに得た経験や知識に工夫をして目の前の状況に当てはめることで、新しいアイデアを思いつくことができるんだ。そのコツをつかめば、だれだって新しいアイデアを考えられるようになるよ!

そうなんだ。斬新なアイデアを生み出すことだけが創造じゃないんだね。
でも、それって普段の生活でどう使えるの?

例えば、上の例は、妹が歯磨きをしている場面で見聞きしたことを、「嫌なことを楽しい体験に変える」という抽象的な「構造」でとらえて、自分が嫌いな掃除に当てはめているよね。「嫌なことを楽しい体験に変える」という構造は、歯磨きや掃除だけではなく、普段の学習や部活動など、あらゆる事象に応用ができるよ!

物事をちょっと引いて見て、構造でとらえるのが大事なんだね。

はっきり見えている情報だけではなく、見えていない「構造」にも着目して物事の背後にある特徴や本質をとらえられると、新しいアイデアを生み出していくことができるよ。
創造的思考力を発揮すると、初めて向き合う問題だって、それまでの経験や知識を生かして新しい解決策を考え出すことができそうだね!

そっか、そういうふうに考えると、いろいろな場面で使えそうな力だね。

1つの具体例からも、いろんな構造のとらえ方ができるんだ。自分なりに考えてみてね!
考え方のコツ
1「これはどういう構造か?」
例えば
日常生活で
- おもしろいアイデアを見たとき
- おもしろいアイデアや解決策に出合ったとき、「これってどういう発想なんだろう?」と、その背後にある「構造」に目を向けて考えてみよう!
2「構造が共通しているものはないか?」
例えば
学校生活で
- 解決策を考えるとき
- 例えば勉強や部活動で思いどおりの結果が出ないとき、結果が出ない理由を少し抽象化して考えてみよう。そして、過去の経験やこれまでに見聞きした解決策から使えそうな構造はないかを探し、今の自分に応用できないか考えてみよう。